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CREATOR INTERVIEW VOL.6

ものづくりへの熱意で、 多様なチームがひとつになる

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太陽企画株式会社

複数の専門チームを社内に抱え、映像×Webで革新的な広告表現を目指す太陽企画。
ジャンルに捉われない彼らのものづくりへの姿勢とは。

太陽企画はCMを中核とした広告宣伝全般の構成・企画・制作を手がける1968年創業の老舗制作会社。映像制作で培った「ものづくり魂」をポリシーに、インターネットやデジタル放送、モバイルなど、新しいメディアの時代に合わせた最適なアウトプットを提案し続けている。近年は、国内外の広告賞を受賞した「TRUE WETSUITS BY QUIKSILVER」をはじめ「ヤフートレンドコースター」「3D on the Rocks」など、スペシャルサイトの映像制作に加えて、同プロジェクトのプロデュースやディレクションの一部も担当。映像とWebを一体で捉え、より革新的な広告表現に挑んでいきたい構えだ。今回は同社で活躍するチーフプロデューサー香田さん、大野さん、Webディレクター西山さん、アートディレクター佐藤さんに、太陽企画のものづくりや社風について話を聞いた。


横のつながりで表現の幅を広げていく

サイト制作を中心に、太陽企画のWeb案件を一手に担っている「インタラクティブソリューション本部」。映像表現のスペシャリストが集まる同社には専門性の異なる複数のクリエイティブチームがあり、それらのチームに所属するクリエイターたちとシームレスに連携しながらWebの広告表現と向き合っているのがこの部署の特徴だ。

インタラクティブソリューション本部 Webディレクター 西山 武秀さん
インタラクティブソリューション本部 Webディレクター 西山 武秀さん

西山:ものづくりが細分化していて、CGや3D映像、クラフトなどいろんなジャンルに特化したチームが社内にどんどんできている。映像とWebを組み合わせたキャンペーンも多いなかで、うちの会社はそれぞれの専門性を組み合わせることで、なんでもつくれるっていうのが強みだと思いますね。

香田:コマ撮りアニメを専門につくっているチームもあれば、オキュラスリフトを使った360度映像などでインタラクティブな表現を突き詰めているようなチームもあります。太陽企画には今250人くらい社員がいるんですが、この規模になってくると専門部署が分社化していくこともありますよね。でも、うちはひとつの会社内で完結しているから、全体でものづくりに取り組むことができる。ひとつの案件に対して誰をどういう風に生かしていくかというのは、プロデューサーの仕事で、僕や大野がそのあたりを牽引してく感じですね。

大野鉄平さんは、メディアの領域を超えて新しい映像体験の場をつくることを目指すクリエイティブチーム「SCHOOL」に所属。世界三大広告賞の一つである Cannes Lions にてゴールドを獲得した「TRUE WETSUITS BY QUIKSILVER」では、プロデューサーとしてWebムービーの制作に加え、商品開発も行った。

社内ユニット「SCHOOL」チーフプロデューサー 大野 鉄平さん
社内ユニット「SCHOOL」チーフプロデューサー 大野 鉄平さん

大野:おもしろい企画を形にするのがプロデューサーなので、アウトプットの形は映像でもWebでもいいと思っています。ただ、最近は映像とWebづくりがセットになっている仕事が多く、そもそものWebの仕組みから新しいものをつくることも求められるようになってきました。プロデューサーとしてはWebの知識と経験を持ったいいスタッフを社内でアサインして、これまでにない表現を目指していきたいなと思っています。

香田:僕たちはクライアントが求める効果を得るために、どんなアウトプットが適切かというところから考えていきます。だから、企画段階でWebになるのか、ムービーになるのか、イベントになるのか分からない状態から入っていくことも多い。ただ、それがWebになったときに、社内のリソースが充実していると話が早い。だからそこをもっと強化したいんです。

西山:太陽企画は映像制作に強みがあるので、動画もセットでつくるWeb案件でも横のつながりでフットワーク軽く仕事を進めていけるのはいいですよね。何かをつくるときって、ジャンルに捉われずいろんなひとが関わるといいものが生まれますから。

香田:いわゆるテレビCMのような映像制作に関わることもあれば、シンプルな静的HTMLページの制作もある。かと思えば、賞レースに絡むような尖ったコンテンツもやる。プロデューサーはその人の適正に合わせて仕事をアサインしているので、映像もWebもいろんな案件で自分のスキルを磨いていきたい人にはチャレンジングな環境だと思います。

TRUE WETSUITS BY QUIKSILVER
TRUE WETSUITS BY QUIKSILVER


厳しい環境と捉えるか、自由にできると捉えるか

太陽企画では、世界の表現から学びを得る目的で、アメリカ・テキサスで行われているインタラクティブ表現の祭典 SXSW や、フランス・カンヌで行われている世界最大級の広告賞 Cannes Lions に毎年スタッフを派遣している。

インタラクティブソリューション本部 本部長/チーフプロデューサー 香田 史生さん
インタラクティブソリューション本部 本部長/チーフプロデューサー 香田 史生さん

香田:世界のいろんなところに行って、刺激を受けてこいというのが会社のスタンス。世界的に評価されるような作品をつくりたいっていうモチベーションも、この会社では歓迎されるので、若い人たちには特に行ってほしいなって思いますね。

大野:制作会社として規模も大きいから体力もあるし、クリエイティブを突き詰めたい人にはいろんな機会を与えてくれる会社です。ただ、上司や先輩がたくさんいるわけでもないから、育ててもらおうという受け身のスタンスじゃなくて、自分から動いて学びとっていこうとする姿勢は大切だと思います。

こうした太陽企画の社風について、「フリーランスの集まりのよう」と話すのは、入社2年目のアートディレクター、佐藤晴美さん。佐藤さんは紙媒体のグラフィックデザイナーを経て、アートディレクターに転身した経歴の持ち主だ。

佐藤:クリエイティブに貪欲な人は、経験を積むなかで仕事ができるようになっていくし、そういう人にはやっぱりどんどん仕事も舞い込んでくるんですよ。

西山:上司が仕事の窓口になっていて、そこからスタッフに仕事が振られるというような感じじゃないですね。個人宛に直接仕事がくることが多い。

佐藤:個人商店がいっぱい集まってる会社って感じですよね。それを厳しい環境と捉えるか、自由にできると捉えるかで、働き方って全然違ってくる。後者のタイプで、何でも楽しんでやれる人だったらきっと活躍できると思います。


これまでの経験が仕事の幅を広げてくれる

あらゆる広告表現のスペシャリストがいる同社。実際に現場で手を動かしているものづくりの担い手は、太陽企画という会社をどのように捉え、どのように仕事と向き合っているのか。

インタラクティブソリューション本部 アートディレクター/デザイナー 佐藤 晴美さん
インタラクティブソリューション本部 アートディレクター/デザイナー 佐藤 晴美さん

佐藤:ありものの素材を組み合わせてデザインを考える仕事よりも、土台からみんなで一緒に考えて、つくっていく仕事の方が多いですね。撮影の現場で一緒にWeb用の素材の撮影をすることもあるので、ロケに同行することもあります。

香田:普通のWeb制作会社と違うのは、撮影現場に行く頻度が高い事かなと思います。撮影の段取りを映像チームと打ち合わせて、ここはこのくらい時間を取らせてとか、連携しながら進めるのは楽しいです。もちろんその方が早いし、効率的ですね。ただそのときには、こういうデザインが作りたいからこういう絵が欲しいということをディレクションする必要もあって、佐藤はそういうこともやるデザイナーでありアートディレクターなんですよね。

佐藤:私は紙媒体出身で10年近くグラフィックデザインをやっていました。だからWebのキャリアはまだ4〜5年くらい。でもこれまでずっとゼロから企画出しやデザインをおこしてきたので、映像の現場でもそのときの経験が生かせたんですよね。Webの知識もある程度は必要だとは思うけど、Webのキャリアが短いからといって臆する必要はないし、逆にいろんな媒体を経験してきたということを強みにしていけたらいいなって。

香田:佐藤を見ていると、アートディレクターって映像制作会社の中でも需要があるんだなって思います。映像のなかにもデザインって結構必要なんですよね。タイトルバックのデザインに始まり、映像のなかの登場人物が見る画面のUIデザインまで、その内容は多岐に渡ります。

佐藤:入社してから、駅貼りの交通広告のデザインもやりました。私が紙媒体出身のデザイナーだということを知っているプロデューサーが声をかけてくれて。だから、Webデザインの仕事がメインではあるけど、いろんなことを自由にやらせてもらっているというのは、アウトプットの形を柔軟に捉えているこの会社ならではの面白さかなって。大きなプロジェクトにスタート段階から携わることができるのも作り手としてはうれしいですね。


おもしろいものをつくりたい人を待っている

その人の個性やこれまでの経験によって、仕事の幅はいくらでも広がっていく。自分を生かしてものづくりをしていきたい人には願ってもないチャンスだ。Webチームと連携して仕事をする機会の多い大野さんは、太陽企画のメンバーとして一緒に仕事をしたい人物像について、ストレートに「おもしろいものをつくりたい人」だと言う。

大野:Webを何年やってきたからWebができますというのではなく、おもしろいものがつくりたいからWebをやっていましたという人の方がいい。自分に技術がないと思うのなら、うちの会社のリソースを使い倒して、おもしろいことを表現すればいい。つくりたいものがあれば、技術なんてあとからいくらでも付いてくると思いますから。

佐藤:そういう意味では、社内にスペシャリストが多いのはいい環境ですよね。CGの部署の人に「それどうやってつくってるの?」とか、気軽に聞いたりもできますから。好奇心旺盛な人だったら学ぶこともたくさんあるはず。

大野:世間から求められているものって、これまでに見たことないようなものだったりするので、自分の好奇心に素直に向き合っている人の方が、結果的におもしろいものが生み出せますよね。どんどん上を目指して、WebならWebのスペシャリストとしてスターになってほしいなと。

香田:スタープレイヤーを出そうっていう会社の方針もありますよね。だからデザイナーでもマークアップでも、Webディレクターでもやる気があって、才能のある人にはおもしろいことをどんどんやってもらう。

大野:そうですね、Webチームの人材を強化することで、僕もプロデューサーとしておもしろい仕事をこのチームのなかにどんどん増やしていきたい。総合的なクリエイティブの表現が求められていく時代で、映像もWebも経験できる太陽企画のWebチームってすごく魅力があると思います。

西山:現場のディレクターとしては、いろいろ経験できるというところを魅力的に捉えてくれる人が来てくれたらうれしいですね。例えばこれまでは撮影をする機会のないWebの会社だったので、表現手法のひとつとしての映像も経験してみたいというのでもいいと思う。もちろん、スキルの高い方が太陽企画を利用してもっと面白いものを作ってやろうというのも大歓迎です。ものづくりがしたくて転職を考えている人だったら、どんな人でも活躍できる懐があるよってことは、ぜひお伝えしたいことですね。


取材を終えて

映像なら映像、WebならWeb、どちらかの技術に特化した制作会社も多いなかで、そのどちらも経験できるのはこの会社ならではの大きな魅力。影響力のある大規模案件に立ち上げのフェーズから携わり、たくさんのクリエイターと連携しながら仕事を進めていくこともできる。経験値よりもものづくりに対する情熱を評価する社風なので、我こそはという人はぜひチャレンジしてみてほしい。
取材・文:根岸達朗 撮影:川島 勇輝