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HTMLコーダーとは?仕事内容・年収・なる方法を未経験者向けに解説

  • 更新日 : 2025/05/12

WebサイトやWebアプリケーションが、私たちの生活に欠かせないものとなった現代。その制作を支える、「HTMLコーダー」という仕事に興味を持つ人が増えています。Webデザイナーが描いたデザインを、実際にブラウザ上で形にする重要な役割を担う職業です。

この記事では、HTMLコーダーに興味を持っている方に向けて、具体的な仕事内容や年収、必要なスキル、未経験から目指すためのステップなどを網羅的に解説します。

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HTMLコーダーってどんな仕事?

まず、HTMLコーダーがWeb制作の世界でどのような役割を果たしているのか、詳しく解説します。

HTMLコーダーの基本的な役割

HTMLコーダーの最も基本的な役割は、Webデザイナーが作成したWebサイトのデザイン案を、Webブラウザが解釈できるコードに変換することです。

具体的には、HTMLを使ってWebページの構造(見出し、段落、リスト、画像など)を定義し、CSSを使って見た目を整えます。HTMLコーダーは、デザインという設計図をもとにWebサイトを構築する、「建設者」のような存在と言えるでしょう。

現場では、「Webコーダー」「コーディングスタッフ」「マークアップエンジニア」などと呼ばれることもあります。

Webサイト制作は分業化されていることが多く、HTMLコーダーは通常、WebデザイナーやWebディレクターからデザインカンプ(完成見本)や仕様指示を受け取り、それに基づいてコーディング作業を行います。

コーディングが完了した後、さらに複雑な機能を追加するために、フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニアに引き継がれることもあります。

HTMLコーダーの具体的な仕事内容

HTMLコーダーの日常業務は多岐にわたりますが、中心となるのは以下のタスクです。

デザインデータを元にしたコーディング

Webデザイナーから提供されたデザインデータを元に、HTMLでページの骨組みを作り、CSSでレイアウト、色、フォントなどを指定して、デザイン通りの見た目を再現します。

クロスブラウザ対応

作成したWebページが、異なる種類のWebブラウザでもレイアウト崩れなどを起こさず、同じように表示・動作するかを確認し、必要に応じて修正を加えます。

レスポンシブデザインの実装

PC、タブレット、スマートフォンなど、異なるデバイスでアクセスした場合でも、それぞれの画面幅に合わせてレイアウトが最適化されるようにコーディングします。これは「レスポンシブデザイン」と呼ばれ、現代のWeb制作では必須とされています。

既存サイトの更新・修正

新しい情報の追加、デザインの一部変更、機能改善など、既に公開されているWebサイトの更新作業や、発見されたバグの修正(デバッグ)も行います。

その他の関連業務

プロジェクトによっては、JavaScriptを用いた簡単な動きの実装、WordPressなどのCMSのテーマ作成やカスタマイズ、商品やサービスを紹介するLPの作成なども担当することがあります。

HTMLコーダーと似ている職種との違いは何?

Web制作の現場には、HTMLコーダーと似ているようで異なる役割を持つ職種が存在します。特に、「Webデザイナー」と「フロントエンドエンジニア」との違いを理解しておくことは、キャリアを考える上で重要です。

WebデザイナーとHTMLコーダーの違い

Webデザイナーは、主にWebサイトの「見た目」に関わる部分を担当します。ユーザーにとって魅力的で使いやすいインターフェースを考え、レイアウト、配色、タイポグラフィなどをデザインツールで作成するのが主な仕事です。

一方、HTMLコーダーは、そのデザインを実際にWebページとして機能するように、コードで「実装」する役割を担います。ただし、中小規模の制作現場などでは、Webデザイナーがコーディングまで兼任することも少なくありません。

デザインのセンスやツールの習熟度がWebデザイナーの核となるスキルであるのに対し、HTMLコーダーはHTML/CSSを中心としたコーディング技術が核となります。

フロントエンドエンジニアとHTMLコーダーの違い

フロントエンドエンジニアは、HTMLコーダーよりも広範な技術領域を担当することが一般的です。

HTML/CSSに加えて、JavaScriptを用いたより複雑なインタラクションの実装、ReactやVue.jsといったフレームワーク/ライブラリを使ったWebアプリケーション開発、API(外部サービスとの連携口)を利用したデータ通信など、より「エンジニアリング」に近い業務を行います。

HTMLコーダーは、しばしばフロントエンドエンジニアへのステップアップの入り口、あるいはフロントエンド領域の一部を担う専門職と位置づけられます。

HTMLコーダーが主に静的な見た目や基本的な構造の実装に重点を置くのに対し、フロントエンドエンジニアは動的な機能やアプリケーションとしての側面により深く関わります。

HTMLコーダーの気になる年収事情

キャリアを考える上で、収入は重要な要素です。HTMLコーダーの年収はどのくらいなのでしょうか。平均年収や、雇用形態による違い、そして収入アップの方法について見ていきましょう。

HTMLコーダーの平均年収はどのくらい?

HTMLコーダーの平均年収は、一般的に約400万円程度とされています。月給に換算すると、おおよそ30万円ほどです。

国税庁の調査によると、日本の給与所得者全体の平均年収は約460万円(令和5年分)であるため、HTMLコーダーの平均年収は、日本全体の平均と比較するとやや低めと言えるかもしれません。

これは、HTMLコーダーがWeb業界の中では比較的参入しやすく、未経験から目指せる職種であることが一因と考えられます。他のITエンジニア職と比較しても、給与水準は低めに設定されている傾向が見られます。

ただし、これはあくまで平均値であり、経験年数によって年収は変動します。未経験や経験の浅い場合は年収300万円前後からスタートすることが多いですが、経験を積みスキルを高めることで、年収500万円以上に達することも可能です。

雇用形態別の年収比較

HTMLコーダーの年収は、働き方によっても大きく異なります。正社員、フリーランス、アルバイト・パートのそれぞれのケースを見てみましょう。

会社員(正社員)HTMLコーダーの平均年収

会社員として働くHTMLコーダーの平均年収は、400万円から500万円程度が一般的です。

求人情報サイトなどを見ると、年収300万円台後半から500万円前後の求人が多く見られます。

経験やスキル、勤務先の企業規模などによって幅がありますが、安定した収入と福利厚生が得られるのがメリットです。中には、年収700万円レベルの求人も存在します。

フリーランスHTMLコーダーの平均年収

フリーランスのHTMLコーダーは、会社員よりも高い収入を得られる可能性があります。平均年収は、500万円から600万円です。

平均月額単価(60万円~70万円)から計算した場合は、年収720万円から840万円と予測できます。

ただし、フリーランスの案件では、HTML/CSSだけでなく、JavaScriptのスキルやデザインスキルなど、より広範な能力が求められることが多く、その分単価が高くなっている傾向があります。

収入は自身のスキルや営業力次第で大きく変動し、安定性は会社員に劣るものの、高い報酬を目指せるのがフリーランスの特徴です。

アルバイト・パートのHTMLコーダーの平均年収

アルバイトやパートタイムで働く場合の平均年収は、250万円前後とされています。時給制が多く、求人情報では時給1,000円から3,000円程度の募集が見られます。

フルタイム勤務に比べて収入は低くなりますが、柔軟な働き方が可能で、実務経験を積むための入り口としても選択肢になります。

HTMLコーダーが年収アップを目指すには?

HTMLコーダーとして収入を増やしていくための戦略を紹介します。

スキルアップ

基本的なHTML/CSSに加えて、付加価値の高いスキルを習得することが最も重要です。

具体的には、JavaScript、PHPなどのサーバーサイド言語、WordPressをはじめとするCMSのテーマ開発・カスタマイズに関する知識、SEOの知識、UI/UXデザインの原則理解、デザインスキルなどが挙げられます。

これらのスキルを持つことで、より複雑で単価の高い案件に対応できるようになります。純粋なHTML/CSSコーディングスキルだけで高い評価を得続けるのは難しくなってきているため、周辺スキルを積極的に学ぶ姿勢が不可欠です。

専門分野の確立

特定の分野に特化して、深い知識と経験を積むことも有効です。

例えば、ECサイトのLP制作、複雑なレスポンシブレイアウトの実装、Webアクセシビリティ対応、表示速度の最適化などに精通することで、その分野での専門家として高い評価を得られる可能性があります。

キャリアチェンジ・キャリアアップ

HTMLコーダーとしての経験を土台に、より専門性の高い、あるいは責任範囲の広い職種へステップアップすることも年収アップにつながります。

代表的なキャリアパスとしては、フロントエンドエンジニア、Webデザイナー、Webディレクターなどが考えられます。

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フリーランスとして独立

十分なスキルと実績、そして顧客を獲得する能力があれば、フリーランスとして独立し、より高い報酬を目指すことも可能です。

転職

より待遇の良い企業や、より高度なスキルが求められるポジションへ転職することも、年収アップの有効な手段です。

HTMLコーダーに向いている人の特徴

HTMLコーダーの仕事には、特定の性格特性や志向性が適していると言われます。以下のような特徴を持つ人は、HTMLコーダーとして活躍しやすいでしょう。

細部への注意力

コーディングでは、わずかなスペルミスや記号の間違いが、レイアウトの崩れや機能不全につながることがあります。

ピクセル単位での調整など、細かな点にまで注意を払い、正確に作業できる能力が求められます。

問題解決能力

コーディング中に予期せぬ問題(バグ)が発生することは日常茶飯事です。

原因を特定し、試行錯誤しながら解決策を見つけ出すプロセスを楽しめる、あるいは粘り強く取り組める人が向いています。

忍耐力と持続力

デザインを忠実に再現するための地道な作業や、エラーの原因を探るデバッグ作業など、根気が必要な場面が多くあります。

「黙々と作業をする」ことが苦にならない、集中力を持続できる人が適しています。

論理的思考力

HTMLの構造やCSSの適用ルール、プログラムの動作原理など、物事の構造や関係性を論理的に理解する能力が役立ちます。

学習意欲と好奇心

Web技術は常に進化しています。

新しいHTML/CSSの仕様、JavaScriptのライブラリ、開発ツールなどが次々と登場するため、常に新しい情報をキャッチアップし、学び続ける意欲が不可欠です。

コミュニケーション能力

チームメンバーやクライアントとの連携が重要になるため、相手の意図を正確に理解し、自分の考えを適切に伝えるコミュニケーション能力も求められます。

未経験からHTMLコーダーになるためのステップ

HTMLコーダーは、Web業界の中でも、比較的未経験から挑戦しやすい職種と言われています。

ここでは、知識ゼロの状態からHTMLコーダーを目指すための具体的なステップを見ていきましょう。

HTML/CSSの学習方法

HTMLコーダーに必要なスキルを習得する方法は、大きく分けて独学とスクール利用があります。

どちらの方法を選ぶにしても、まずはHTMLの基本構造を理解し、次にCSSによるスタイリングを学び、最後に簡単なJavaScriptやjQueryに触れてみる、という順序で進めるのが一般的です。

独学とスクール利用のメリット・デメリットを解説するので、どちらが自分に向いているのかを考えてみましょう。

独学

インターネット上には、無料または安価な学習サイト、チュートリアル動画、解説ブログなどが豊富に存在しており、書籍も多く出版されています。これらを活用すれば、自分のペースで学習を進めることが可能です。

HTML/CSSの学習に必要な環境は、PCとインターネット接続、テキストエディタ、Webブラウザがあれば整うため、手軽に始められるのがメリットです。

ただし、独学はモチベーションの維持が難しかったり、疑問点をすぐに解決できなかったりするデメリットもあります。

プログラミングスクール/オンライン講座

専門のスクールやオンライン講座では、体系的に組まれたカリキュラムに沿って効率的に学習を進められます。

講師からのフィードバックや質問対応、キャリアサポートなどが受けられる場合もあり、学習の挫折を防ぎやすいのがメリットです。

費用はかかりますが、短期間で集中的にスキルを習得したい場合や、独学に不安がある場合には有効な選択肢となります。

実務経験の積み方

学習によって基本的な知識を身につけたら、次は実践的な経験を積んでいきましょう。

理論を学ぶだけでなく、「とにかく手を動かしてアウトプットを行う」 ことが、スキルを定着させ、次のステップに進むための鍵となります。

ポートフォリオの作成

自分で架空のWebサイトを制作したり、既存の好きなWebサイトを模写したりして、ポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオは、転職時に自身のスキルレベルを具体的に示すための、最も重要なツールとなります。

クラウドソーシングの活用

クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトでは、比較的小規模なコーディング案件が多数募集されています。単価が低い案件でも、実務経験を積み、実績を作る良い機会となります。

アルバイト・パート・インターンシップ

Web制作会社などでアルバイトやパート、インターンとして働くことで、実際の制作現場の雰囲気を体験し、プロの指導を受けながら実務経験を積むことができます。

オープンソースプロジェクトへの貢献

GitHubなどで公開されているオープンソースプロジェクトに参加し、コードの修正や機能追加に貢献することも、スキルアップと実績作りの方法の一つです。

まとめ

HTMLコーダーは、HTMLとCSSという言語を用いてWebページとして形にする、Web制作に不可欠な役割を担っています。平均年収は約400万円前後とされていますが、雇用形態によって収入は大きく異なります。

必須スキルはHTML/CSSと基本的なJavaScriptです。SEOやCMS、UI/UXなどの周辺知識、そしてコミュニケーション能力もあると、HTMLコーダーとして重宝されます。

将来的に活躍し続けるためには、スキルアップや専門性の向上が不可欠です。それは同時に、フロントエンドエンジニアやWebデザイナー、Webディレクターなど、多様なキャリアパスが開かれていることも意味します。

もしあなたが、「Webの世界のものづくりに携わりたい」と感じているなら、HTMLコーダーは魅力的な選択肢となるでしょう。

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