
Webデザイナーのアシスタントとは?仕事内容・必須スキル・なり方を解説
- 更新日 : 2025/07/03


Webデザイナーという職業に憧れはあるものの、「いきなりプロとして働くのはハードルが高い」と感じていませんか?
そんな方にとって、Webデザイナーのアシスタントは、業界のリアルな現場で実践的なスキルを学びながらキャリアをスタートできる魅力的なポジションです。
この記事では、Webデザイナーアシスタントの具体的な仕事内容から、求められるスキル、未経験から目指すためのロードマップとキャリアパスまで解説します。


Webデザイナーのアシスタントとは?
Webデザイナーのアシスタントとは、その名の通り、Webデザイナーの指示のもとで、デザイン制作に関わるさまざまなサポート業務を行う職種です。メインデザイナーの「右腕」として、スムーズな制作進行を支える重要な役割を担います。
未経験者や経験の浅い人が、実務を通してスキルを磨き、将来的にWebデザイナーを目指すための登竜門的なポジションと見なされることも多くあります。
主な仕事内容
アシスタントの仕事は、所属する企業やチームの規模によって異なりますが、主に以下のような業務を担当します。
基本的なデザイン作業
メインデザイナーが作成したデザインフォーマットに基づき、下層ページの展開や、バナー広告のサイズ違いの作成、画像の簡単な加工などを行います。ゼロからデザインを生み出すより業務も、既存のデザインルールに沿った作業が中心です。
コンテンツの更新
完成したWebサイトのテキスト修正や画像の差し替え、新しいお知らせの掲載など、日々の運用・更新作業も重要な仕事の一つです。WordPressなどのCMSを操作して、簡単な更新作業を担当することが多くあります。
コーディングのサポート
HTMLやCSSを使った軽微な修正や、テキストの流し込み、既存ページの複製といった、コーディングの補助的な作業を任されることがあります。デザイナーの意図を汲み取り、正確にコードへ反映させる能力が求められます。
リサーチや資料作成
新しいデザインプロジェクトに着手する前の競合サイト調査や、デザインの参考となる資料(画像やWebサイトのURL)の収集、クライアントへの提案資料の一部作成など、リサーチ業務も担当します。
その他サポート業務
電話応対やメール対応、スケジュール管理、打ち合わせの議事録作成といった、一般的な事務作業や庶務を兼任することもあります。チームが円滑に機能するための、縁の下の力持ちのような役割です。
Webデザイナーアシスタントのやりがい
Webデザイナーのアシスタントとして働く際のやりがいを見ていきましょう。
実践的なスキルが身につく
プロのデザイナーの側で、実務を通してデザインツールやコーディングのスキルを直接学ぶことができます。
最新のデザインに触れられる
常に業界の最前線で、新しいデザインのトレンドや技術に触れる機会が豊富にあります。
制作物への貢献
自分が関わったWebサイトが世の中に公開され、多くの人に見られることに大きな達成感を感じられます。
Webデザイナーアシスタントの大変な点
次に、Webデザイナーのアシスタントの大変な点や、つらい点を紹介します。
地道な作業が多い
バナーの量産や画像の切り抜きなど、クリエイティブとは言い難い単純作業や修正業務が続くこともあります。
裁量の範囲が限定的
基本的には指示通りの作業が求められるため、自分のアイデアやデザインを自由に反映させる機会は少ないかもしれません。
多岐にわたる業務
電話対応やメール対応など、デザイン以外の雑務も多く、幅広い業務へ柔軟に対応する必要があります。
Webデザイナーのアシスタントに求められるスキルセット
Webデザイナーアシスタントとして活躍するためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。アシスタントには、専門的なデザインスキルだけでなく、チームの一員として円滑に業務を進めるための基本的なビジネススキルも重要視されます。
ここでは、必須となるスキルを「基本スキル」と「専門スキル」に分けて具体的に解説します。
必須となる基本スキル
専門知識以前に、社会人としての基礎力が求められます。これらは、どの職種にも共通して重要なスキルです。
コミュニケーションスキル
デザイナーやディレクターからの指示を正確に理解し、不明点を適切に質問する能力は不可欠です。また、自分の作業の進捗状況を的確に報告する「報連相」がきちんとできることは、チームの信頼を得る上で非常に重要です。
基本的なPC操作スキル
ファイルの作成や管理、フォルダの整理といった基本的なPC操作は必須です。また、Wordでの資料作成、Excelでの簡単な表計算、PowerPointでのプレゼンテーション資料の編集など、Microsoft Office製品の基本操作ができると、業務の幅が広がります。
ビジネスマナー
クライアントや社内の他部署と関わる機会もあるため、正しい敬語の使い方、ビジネスメールの作成、電話応対といった、基本的なビジネスマナーが身についていることが求められます。
専門スキル
ここでいう専門スキルとは、Web制作の現場で直接的に使用する専門的な知識や技術です。入社時に完璧である必要はありませんが、基礎を理解していることが望ましいでしょう。
デザインツールの基本操作
Webデザインの現場で主に使用される、Adobe Photoshop、Illustrator、そして近年需要が急増しているFigmaやAdobe XDといったデザインツールの基本的な操作スキルは必須です。
レイヤーの概念を理解し、画像の切り抜きやリサイズ、テキスト入力、簡単な図形の描画などができるレベルが求められます。
基本的なコーディング知識
Webサイトがどのような仕組みで表示されているかを理解するために、HTMLとCSSの基礎知識は欠かせません。タグの意味を理解し、簡単なテキスト修正や色の変更など、既存のコードを読み解いて修正できるレベルの知識があると、業務の幅が大きく広がります。
UI/UXの基礎知識
必須ではありませんが、UI(ユーザーインターフェース:使いやすさ)やUX(ユーザーエクスペリエンス:心地よい体験)に関する基礎知識があると、デザイナーの指示の意図をより深く理解でき、質の高いサポートが可能になります。
なぜこのデザインなのか、なぜこの配置なのかを考えられるようになると、アシスタントからのステップアップも早まるでしょう。
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未経験からWebデザイナーアシスタントになるためのロードマップ
「実務経験はないけれど、Webデザイナーアシスタントになりたい」
そう強く願う方のために、未経験からこの職種に就くための具体的な道筋を示します。未経験者向けの求人の実態から、効果的な学習法、そして内定を勝ち取るための就職活動のポイントまで、4つのステップで解説します。
未経験者歓迎の求人の実態とチャンス
「未経験者歓迎」の求人は、実際に数多く存在します。特に、制作会社や事業会社内のWeb担当部署などで、人手不足を補うため、あるいは将来のデザイナー候補を育てる「ポテンシャル採用」として募集されるケースが多く見られます。
企業側は、現時点での完璧なスキルよりも、学習意欲の高さや人柄、基本的なビジネススキルを重視する傾向にあります。未経験であることに臆することなく、チャンスは十分にあると捉えましょう。
効果的な学習方法と学習すべきこと(独学・スクール)
未経験からスキルを習得するには、主に「独学」と「スクール」の2つの方法があります。
【独学】
書籍やオンライン学習サイト(Progate、ドットインストールなど)を利用する方法です。低コストで自分のペースで学べるメリットがありますが、モチベーションの維持が難しく、疑問点をすぐに解決できないというデメリットもあります。
【スクール】
体系的なカリキュラムに沿って、講師から直接指導を受けられます。効率的に学習でき、就職サポートが受けられる場合も多いのがメリットですが、費用がかかる点がデメリットです。
どちらの方法を選ぶにせよ、まずはPhotoshop/Figmaなどのデザインツールの基本操作と、HTML/CSSの基礎コーディングを最優先で学習しましょう。
ポートフォリオの重要性と未経験者向け作成術
ポートフォリオとは、自身のスキルや実績を証明するための作品集です。実務経験のない未経験者にとって、ポートフォリオは唯一スキルをアピールできる最も重要なツールとなります。
学習の成果として、以下のような作品を2〜3点作成し、ポートフォリオサイトとしてまとめましょう。
【架空のWebサイト制作】
カフェや美容室、個人のブログなど、テーマを決めてオリジナルのWebサイトをデザインからコーディングまで一貫して制作します。
【既存サイトのトレース/リデザイン】
好きなブランドや有名なWebサイトを模写(トレース)したり、「自分ならこう改善する」という視点でリデザインしたりするのも、スキルを効果的に見せる手法です。
押さえておきたい就職・転職活動のポイントと面接対策
準備が整ったら、いよいよ就職活動です。履歴書や職務経歴書では、これまでの経験を羅列するだけでなく、「なぜWebデザイナーアシスタントになりたいのか」という熱意や、アシスタントとしてどう貢献できるかを具体的に記述しましょう。
面接では、以下の質問への回答を準備しておくことが重要です。
【志望動機】
なぜこの会社で、アシスタントとして働きたいのか。
【学習方法】
どのようにスキルを学んできたか。独学であれば、その計画性や主体性をアピールできます。
【ポートフォリオの説明】
作成した作品のコンセプトや、こだわった点、苦労した点を自分の言葉で説明できるようにしておきます。
【将来のキャリアプラン】
アシスタントとして経験を積んだ後、どのようなデザイナーになりたいかを語れると、成長意欲の高さを示せます。
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Webデザイナーアシスタントのキャリアパスと将来性
Webデザイナーアシスタントは、決してキャリアの終着点ではありません。むしろ、Web業界で多彩なキャリアを築いていくための、非常に価値のあるスタートラインです。
アシスタントとして得た経験は、どのように次のステップに繋がり、どのような未来を描けるのでしょうか。ここでは、そのキャリアパスと将来性について探ります。
アシスタント経験を活かせる主なキャリアステップ
アシスタントとして実務経験を積むことで、以下のような多様なキャリアパスが拓けます。
【Webデザイナー】
最も代表的なキャリアパスです。アシスタントとして培ったスキルと経験を土台に、デザインの企画・設計から担当するメインデザイナーへとステップアップします。
【UI/UXデザイナー】
見た目の美しさだけでなく、ユーザーの使いやすさや体験価値の向上を専門とする職種です。
【Webディレクター】
制作全体の進行管理や品質管理、クライアントとの折衝など、プロジェクト全体を統括する役割を担います。
【フロントエンドエンジニア】
HTML/CSSに加え、JavaScriptを駆使して、Webサイトに動きや機能性を実装する専門職です。
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企業がアシスタントに期待することとは?
企業がアシスタントに期待しているのは、単に指示された作業をこなす「作業員」のような働きではありません。
デザイナーの意図を汲み取り、先回りしてサポートする気配りや、新しい知識を積極的に吸収しようとする学習意欲、そして将来的にはチームの中核を担うデザイナーへと成長してくれる「ポテンシャル」です。
素直さや主体性を持って業務に取り組む姿勢が高く評価されます。
フリーランスとしてのWebデザイナーアシスタントという選択
特定の企業に所属するだけでなく、フリーランスとして活動する道もあります。多忙なフリーランスのWebデザイナーや小規模な制作会社から、単発のプロジェクトや継続的なサポート業務を請け負う働き方です。
時間や場所に縛られずに、複数のクライアントと関わりながらスキルを磨きたい人にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。
まとめ
Webデザイナーアシスタントは、地道な作業も多く、決して華やかなだけの仕事ではありません。しかし、プロの現場でしか得られない実践的なスキル、業界のスピード感、そしてチームで一つのものを創り上げる達成感は、何物にも代えがたい経験となります。
未経験からWebデザイナーという夢を実現するために、アシスタントというポジションは、その土台を築くための最も確実で価値のある第一歩です。この記事で紹介した内容を参考に、あなたのキャリアプランを描き、未来への扉を開いてください。


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