
未経験からデザイナーになるには?必要スキルから学習方法まで解説
- 更新日 : 2025/11/20




デザイナーとは?
デザイナーとは、視覚領域を中心に、意匠計画や図面、設計を手掛ける専門職です。商品やWebサイト、紙媒体、建築物、ファッションなど多岐にわたる分野で活動し、クライアントやユーザーの目的に沿ったデザインを生み出す役割を担います。
市場価値の高いデザイナーは、マーケティング的な視点を踏まえてデザイン案を提案・制作し、時に修正や調整を重ねて最適なものに仕上げます。単に見た目の美しさだけでなく、機能性やユーザーの体験向上にも貢献する存在なのです。
デザイナーの種類
デザイナーと一口に言っても、専門分野は多岐にわたります。ここでは、代表的なデザイナーの種類と、それぞれの仕事内容を紹介します。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、主に紙媒体のデザインを担当します。ポスター、雑誌広告、パンフレットなどが主な制作物で、企業のロゴマークや商品のパッケージデザインも手掛けます。
印刷に関する専門知識も求められる分野であり、情報やメッセージを視覚的に分かりやすく伝える技術が必要です。
▼関連記事
グラフィックデザイナーとは?仕事内容からなり方、年収、将来性まで徹底解説
Webデザイナー
Webデザイナーは、企業のWebサイトを制作します。見た目の美しさと情報の「分かりやすさ」の両立が求められ、Webサイトの骨組みを作るコーディングも担当することが多いです。
昨今は、レスポンシブデザインの知識も必須となっており、企業の「顔」としてブランドイメージを構築する重要な役割を担っています。
▼関連記事
Webデザイナーとは?仕事内容・必要なスキル・向いている人の特徴について解説
UI/UXデザイナー
UIは「ユーザーインターフェース」の略で、利用者が直接触れる画面の見た目や操作性を意味します。一方、UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略で、サービス全体を通した「利用体験」そのものを設計するものです。
利用者が快適に目的を達成できるかを論理的に考え抜く仕事であり、ITサービスの需要拡大に伴い、非常に注目されている分野です。
▼関連記事
UIデザイナーとは|業務内容・必要なスキル・キャリアプランについて詳しく解説
UXデザイナーとは?仕事内容と求められるスキル、年収などを徹底解説
プロダクトデザイナー
プロダクトデザイナーは、身の回りにある「製品」をデザインします。対象は自動車、家電、家具、文房具など様々で、見た目の美しさだけでなく、機能性や安全性も深く考慮する必要があります。
人々の生活をより豊かにする「モノ」を生み出す仕事であり、3D CADなどの専門ソフトや人間工学の知識も活用します。
デザイナーに必須のスキルセットとは?

未経験からデザイナーを目指すには、専門的なスキルが必要です。ここでは、分野を問わず特に重要とされる3つのスキルセットを紹介します。
Adobeツールの操作スキル
デザイナーの仕事に、Adobe(アドビ)社のツールは必須です。特に「Illustrator」と「Photoshop」は、標準ソフトとされているため必ず習得しましょう。
Illustratorは、ロゴやイラスト、印刷物のレイアウトに使われます。Photoshopは、写真の加工や合成、Webデザインに使われます。
これら2つのツールは最低限使いこなせる必要があり、多くの現場ではこれらのスキルがある前提で仕事が進みます。
デザインの基礎知識
美しいデザインには、守るべき「原則」があります。センスだけに頼らず、理論を学ぶことが非常に重要です。
レイアウトは情報を見やすく適切に配置する技術、色彩は色の組み合わせで印象を操作する知識、タイポグラフィは文字を読みやすく美しく見せる技術を指します。これらの基礎知識が、デザインの説得力と質を高めます。
クライアントの意図を汲むコミュニケーションスキル
デザインは、アート(芸術)とは異なり、クライアントの課題を解決し目的を達成する手段です。まず、クライアントの要望や目的を正確に理解する必要があり、「何を伝えたいのか」を引き出すヒアリング能力が重要になります。
また、デザインの意図を論理的に説明する「言語化能力」も求められ、チームでの制作も多いため協調性も欠かせません。
デザイナーになるための学習方法
デザイナーになるための学習パスは、一つではありません。未経験から学ぶには、主に3つの方法があります。それぞれの特徴、メリット、デメリットを解説します。
独学で学ぶ
独学は、費用を最も抑えられる点が最大のメリットです。また、自分のペースで好きな時間に学習を進められます。学習法としては、専門書やオンライン学習サイトの活用が一般的で、良いデザインを真似て作る「模写(トレース)」も効果的です。
ただし、自分の作品の良し悪しを客観的に判断しにくい点が障壁となることで、挫折しやすい側面もあります。
専門学校・社会人向けスクールで学ぶ
スクールは体系的なカリキュラムが組まれており、効率的に必要なスキルを学べるのが「近道」と言われる理由です。現役デザイナーである講師から直接フィードバックをもらえることによる客観的な評価はスキルアップに欠かせません。
同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境も魅力で、就職・転職サポートが充実しているスクールも多くあります。独学に比べて費用はかかりますが、時間は短縮できます。
美術大学・専門学校で学ぶ
高校生や学生の場合、美術大学(美大)や専門学校が王道ルートです。2〜4年間かけてデザインの基礎から応用まで深く学べ、幅広い教養や専門分野以外の知識も得られます。
教授や友人とのつながりが将来の財産になることもあり、新卒採用の枠で大手企業を目指しやすい点もメリットです。
ただし、学費は高額となり、学習期間は最も長く必要になります。
デザイナーに資格は必要?役立つ資格3選
デザイナーになるために、医師免許のような必須の資格はありません。最も重視されるのは、スキルや実績、ポートフォリオです。しかし、スキルを客観的に証明するために役立つ資格も存在します。
アドビ認定プロフェッショナル
Adobe社が公式に認定する世界共通の国際資格です。PhotoshopやIllustratorの操作スキルを証明でき、実務スキルを客観的にアピールしたい人におすすめです。
資格取得を目指す過程で、ツールの知識が体系的に身につきます。
ウェブデザイン技能検定
Webデザイナーを目指す人向けの国家検定です。Webサイト制作に必要な知識と技能が問われ、試験は学科と実技で構成されています。
3級から1級まであり、実務経験がなくても3級は受験可能です。Web業界への就職・転職で知識の証明として役立ちます。
▼関連記事
ウェブデザイン技能検定とは|試験内容・合格率・学習方法などを網羅的に解説します
色彩検定
色彩検定は、色に関する知識や技能を問う検定で、デザイナーだけでなくファッションや企画職でも役立ちます。色の理論を体系的に学ぶことでデザインの説得力が増し、「なんとなく」ではなく論理的な色選びが可能になります。
デザインの基礎知識を補強したい人におすすめです。
デザイナーの主な就職先

デザイナーとして働く場所は、主に3つのカテゴリに分けられます。それぞれの職場の特徴と、求められる役割を見ていきましょう。
デザイン事務所
デザイン事務所は、デザイン制作を専門に行う会社で、「制作プロダクション」と呼ばれることもあります。少数精鋭の小規模な事務所が多い傾向にあり、様々な業種のクライアントの案件を担当できるため、幅広いデザインスキルを集中的に磨ける環境です。
ただし、業務量が多く忙しくなりがちな側面もあります。
広告代理店のクリエイティブ部門
広告代理店は、企業の広告やマーケティング全般を支援する会社で、デザイナーは広告制作(クリエイティブ)部門に所属します。大規模なキャンペーンや有名な広告に携わる機会もあり、営業やプランナーなど他職種と連携して仕事を進めます。
アートディレクターなど、上流工程を目指すキャリアパスもあります。
事業会社のインハウスデザイナー
インハウスデザイナーは、一般企業のデザイン部門で働き、自社の商品やサービスのデザインを専門に担当します。例えばメーカーの広報部やIT企業の開発部門などがあり、一つのブランドに深く関わって継続的にデザインを改善できます。
社内の他部門と連携しながら仕事を進めることが多く、比較的労働時間の管理がしやすい傾向にあります。
▼関連記事
インハウスデザイナーとは|仕事内容やメリット・デメリットを解説
デザイナーを目指す上でよくある質問
最後に、デザイナーを目指す方から寄せられる、よくある質問にお答えします。キャリアを考える上での不安を解消しましょう。
デザイナーに向いている人の特徴は?
一例として、以下のような適性がある人はデザイナーに向いています。
・ものづくりが好きな人
・美しいものを見て感動したり分析する人
・コツコツとした作業を続けられる人
・新しい技術を学ぶ探究心がある人
勉強時間はどのくらい必要?
必要な勉強時間は、学習方法や目指すレベルによって大きく異なり、一概に「何時間」と断言するのは難しいです。社会人向けスクールの場合は3ヶ月から1年程度で基礎を学び、独学の場合は1年以上の継続的な学習が必要になる場合もあります。
大切なのは学習を習慣化し、毎日少しでもデザインに触れることです。就職後もスキルアップのための勉強はずっと続きます。
デザイナーの仕事は激務?
働き方は就職先によって大きく左右されます。たしかに納期前は残業が増える傾向があり、特にデザイン事務所や広告代理店はその傾向が強いです。
一方、インハウスデザイナーは比較的働きやすい環境が多く、近年は業界全体で働き方改革が進んでいるため、労働環境は改善傾向にあると言えるでしょう。
フリーランスとして、自分で働き方を調整する人も増えています。
まとめ
デザイナーへの道は簡単ではありませんが、未経験からでも挑戦して活躍するのは十分に可能です。
本記事では、デザイナーの仕事内容や種類を解説しました。Web、グラフィック、UI/UXなど専門分野は多岐にわたり、スキルの習得にはAdobeツールの操作とデザイン基礎知識が必須です。学習方法は独学、スクール、専門学校などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選びましょう。
まずは、自分がどの分野のデザイナーになりたいかを明確にすることが、夢への確実な第一歩となります。


人気のデザイナー求人
ブランディングに関わるデザインの仕事【グラフィック/Webデザイナー募集】
【デザイナーの仕事】 デザイナー(グラフィック/Web)の仕事は、オリエンテーションからクライアントの抱える課題を顕在化し、解決策となるアイデア導き出し企画立案を行うことから始まります。経験豊富なCD / ADや、コピーライター、Webデザイナーとチームで取り組み、ブランディングやプロモーションの企画提案、デザイン開発を行います。 【具体的には】 ■グラフィックデザイン 企業・商品ブランディングでは、CI / VI構築に向け、コンセプト開発から各種デザイン提案を行っていきます。ロゴマーク、会社案内、ブランドブック、WEB、パッケージ、各種プロモーションなどのデザイン領域を担当できます。 ■WEBデザイン ブランディングに向けWEBデザインを担当してもらうこともあります。コーディングやプログラミングは専任担当や外部と連携して行いますので心配はいりません。コーポレートサイト、ブランドサイト、サテライトサイトなどのデザイン領域を担当できます。 ■その他 動画・映像制作に関するディレクション業務や、イベントブース、オフィス、店舗などの空間デザイン、さらにはアート事業でのアーティストとの協業や、自社イベントへの参加など、パドルデザインカンパニーが展開する様々な事業への参画も可能です。
- 東京
- 新卒 / 中途
- 300万~700万
デザイナー│ナショナルクライアントの案件多数!※大手広告代理店グループ
得意先の課題を解決するための手法や表現を考えて創り出す仕事です。 業務は、ただWebサイトのデザインを作るだけではなく、デジタル広告のコミュニケーションをデザインするといった企画の部分から携わっていただきます。 手掛ける案件は、プロモーション、ブランディング、コーポレート、SNS、アプリ他、幅広くございます。 弊社の得意先はほとんどが大手企業なので、世の中に与える影響も大きく、その分求められることも多いですが、やりがいや成長も大きく得られる環境です。 自身のスキルを活かして、「世の中に影響を与えたい!」「世の中にないもの、面白いものをつくりたい!」「アワードを受賞したい!」等にチャレンジしていきたい方は、是非ご応募お待ちしています!
- 東京
- 中途
- 372万~700万
【中途】縛られない環境で活躍したいWebデザイナー募集!
【業務内容】 ● クライアント業務の企画立案 / web・LP・バナーデザイン制作 ● 自社PR用デザイン制作(自社サイトや自社商品PRデザイン) ● 社内デザイナーに向けて、デザインに関する監修やアドバイスを提示 ● その他これらに付随する業務全般 使用ツール:Photoshop/illustrator/xd/figma etc 【スキル】 Photoshop/illustrator/xd/figma etc 【歓迎スキル】 HTML・CSS・JavaScript・PHP etc
- 大阪
- 中途
- 392万~560万









